KO-SHI KAI

講志会

フリージャーナリスト・「新聞うずみ火」代表

矢野 宏HIROSHI YANO

泣いてる人の横に立ち、物事を見て発信していきたい

次世代へ残す戦争の記録は、次世代の子どもたちへの大切な遺産となる。

新聞「うずみ火」と名前の月刊誌を毎月一回全国に向けて発信

今、新聞「うずみ火」と言いまして、月間のミニコミ誌なんですけども、それを毎月一回全国に向けて発信しているっていうのが、今わたしの一番大事にしている仕事でもあります。
うずみ火というのは灰の中に埋めた炭火のことで、灰の中に埋めた炭火は消えません。
消えることなく、翌朝新たな火種となります。わたしたち戦後72年経って、あの戦争の体験者たちがどんどん亡くなっていく中で、やはり平和っていうのは大事なことだと思うんですよね。その戦争体験者から受け継いで、その平和の想いといいますかね、それを消すことなく次の世代にバトンタッチしたい、手渡したい、という思いで、「うずみ火」という名前の月刊誌を毎月一回出しているということなんです。

次世代にバトンタッチするためにも戦争体験者の記録にこだわりたい

わたしの恩師であります、黒田清さんというジャーナリストがいまして、その黒田さんの教えというのは、ひとつひとつの過程にある幸せを大事にしていこう。で、その幸せを根こそぎ奪ってしまう戦争に反対しないといけない、そしてその幸せを奪ってしまう差別と闘わないといけない、という反戦、反差別という二つの柱で、ジャーナリスト活動を黒田さんを引継いで続けてきていらっしゃったんで、その想いをやはりわたしたちも受け継がなければいけないな、という思いからこの新聞を立ち上げたんですけども、だんだんと戦争体験者が亡くなっていく、今はもう、人口の四分の三はもう戦後生まれなんですよね。そういった中で、その人が死んでしまうと消えてしまう歴史なんで、その体験者の記憶を記録として、遺していきたい、で、その想いを伝えるような、小さな新聞ですけれども、新聞を出していきたい、というそういう思いですね。

なぜ、戦争体験者のこの記録に、そして思いにこだわるかというと、やはり誰もが生まれてきて良かったと思える社会というのは、戦争の対極にある社会だとおもうんですね。
わたしたちの世代は戦争を知りません。知らない人間がどうして戦争を反対できるのか、というと、やはりその戦争とは対極にあるもの、そういう社会を目指すことが戦争を遠ざける道ではないかなと言う風に思うんですね。わたしたちの代でこの戦後72年というのは、戦争という名のもとで、外国人を一人も殺してないし、戦争の名の元では日本人は一人も死んでいない、こういう社会を次の世代になんとかバトンタッチしたいな、もちろん戦争がないから平和なのかって言ったらそうじゃない思うんですね。
6人に1人は貧困だと言われる子どもたちがいる、で、年間三万人近いひとたちが、今も自殺されている、こんな社会ってのは戦争がないから平和ではないんだけれども、ただ、そういった今何が起きているのかっていうのを、子どもたち次の世代には敏感に感じてもらう、そして、何かをこう感じて想像してもらう、そういう子どもたちになって欲しいなと次の世代をそういった世代の人たちに、バトンタッチしていきたいなと、わたしはそう思っています。

読者の顔が見える新聞作りがわたしの信念であり、今一番大事にしてること

小さな新聞ですけど、読んで感想をいただく、こないだは若年性痴ほう症の特集をやったんですけれども、母を介護していたあの時代を思い出しましたっていうお手紙もいただいて、じゃこの手紙が次の紙面を飾るっていうような、読者とのキャッチボールっていいますかね、そういったことでやっと読者の横に立って物事が見れるんじゃないかなって言う風に思ってます。
読者の顔が見える新聞を作りたいっていうのがわたしの信念であり、今一番大事にしてることでもあります。

発刊したのが2005年10月で、今年はもう12年目に入ります。最初は、もうB5サイズの24ページでスタートしたんですけれども、白黒で、なんでこのITの時代にこの紙の新聞にこだわるのかっていうと、読者の人って高齢者が多いんですよね。そして、戦争体験者が多い。でITの時代に取り残されてる人たちがいる。そういうたちを巻き込んだといいますか、そういう新聞を作りたかったんで、紙にこだわっているんですけど、大阪を拠点で出していますけど、もちろん大阪だけのネタを出してる訳ではなくって、やはりわたしたちの生活を脅かしているもの例えば、特定秘密保護法であるとか、集団的自衛権の行使容認の問題なんかもやはり一緒に考えましょうよということで、呼びかけさせていただいています。
ただし大上段になるんではなくって、みなさんどうお考えですか?っていうような、そういったことで、一緒に新聞を作っていく、そういった新聞になっていると思います。

もちろん柔らかいコラムとかもありますし、その中でも大事にするのは、読者からの手紙です。
32ページの新聞なんですけど、そのうちの5ページを使って、読者からの手紙を、今はもうメールが多いですけれどね、それを掲載し、必ず最後にコメントをつけるようにしています。この方はこういう人ですよ、こないだお母さんを亡くされて、今こういうお手紙をいただきました。ようやくお元気になったんですね、とか、今こういう施設に入られてますけど、足の具合はどうですか? そういったキャッチボールをすることで、また新たな読者の人たちからの反響が来るということで、輪を広げていってる、新聞だな、と思いますね。

講演会では子ども達に命の大切さをを伝えています。

講演活動も今やはり増えてまして、二度とこうした戦争のない社会を今度は君たちが作っていってくださいっていう思いで、君たちが大人になった時、どんな社会を作るのか、責任が君たちにはありますよ、ということを伝えています。
平和学習っていうのは一番はやはり命を大事にするっていうことです。で、1024っていう数字の最後にだすんですけど、これは放送作家の川崎ひろしさんが書かれた、「抹殺」っていう詩があるんですが、必ず最後に子どもたちには紹介するんですけども、1024というのは自分たちの両親は2人、おばあちゃんおじいちゃんは4人、こうしてさかのぼると、10代さかのぼると、1024人になるんですよね。その1024人のうち、ひとりでも欠けていたら、今のあなたはありませんよ。っていうことを言います。そして、これから、未来に作っていく、また新たな子どもたち、みなさんが起点になって作っていくわけですが、みなさんも命を大事にしてもらいたい。みなさんが命をおそろかにして、ひょっとして自殺なんかしてしまったら、そこで消えてしまう命がいくつもあるんですよ、ということを子どもたちには教えてます。
ですから、戦争がないから平和ではないんですけど、とにかく今訴えたいことは、命を大事にしてほしい、ということですね。

フリージャーナリスト・「新聞うずみ火」代表 矢野 宏やの ひろし

次世代へ残す戦争の記録は、次世代の子どもたちへの大切な遺産となる。

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