KO-SHI KAI

講志会

本格的演技クラス idea actors school 主催・演技講師

皆川 眞澄MASUMI MINAGAWA

真実の言葉をしゃべるのが俳優の仕事

俳優はお客様に人間の真実を伝えるのが仕事

人間の中には、生まれながら万人に、全ての感情が備わっている。

俳優として「役に成る」というのは、極論を言えば、「人格を変えること」なわけです。
全ての人間の中には、生まれながらに全ての感情が備わっています。
それは丁度ぶどうの房みたいに、喜び、哀しみ、怒り、怖れなどがあり、その基点となる感情がベースとなり、英雄的なヒロイック性やヒトラーの様な独裁的な様相を各々が呈するわけです。あらゆる感情のカテゴリーと質があって、それが多いか少ないか? そのぶどうの房が大きいか小さいか? で、「あの人は優しい感じがする」「あったかそうな人だよね」と感じるのであって、それが全てではないわけです。

演劇を続けていく中で、「あらゆる感情が自分の中にあるんだ」という事がわかって、誰の中にもせっかくフル装備された〈感情〉という豊かなリソースがあるのに、「抑圧された感情」が表現への足かせになってしまうのです。

抑圧された感情は、ほぼ両親との関係性により幼少期の頃に出来上がるのですが、それは自分の魂と分離しているために、コントロールが効かないのです。
その抑圧された感情の核となるものは一般化されており、再刺激によって更に強固になっていくわけなのです。

本人は、この本能的反応のコントロールが効かないことを知っていますので、その反応が出てくることに怖れを抱くようになります。その抑圧された感情は、ネガテイブな感情発露と成るために、その反応が出てきてほしくないわけです。それは「哀しみが支える怒り」なのです。その怒りが出てこないように常に怒りの感情を抑えています。丁度、スマホのアプリのように、裏側で常に稼働して電力を消費している状態です。そのために折角の豊かなリソースが、これに絡めとられて、エネルギーが100%使えない状態になっています。
そういう人が本当に多い。

自分のイノチを輝かせて、表現するという真の喜びを知ってほしい。

一人一人が豊かな才能を持っているのに、それらが足を引っ張って、いつも悩み、苦しみ、「自分はダメだ、ダメだ」って自分を抑え込んで、喜びに溢れた人生が送れないという、この悲しさ。これを本当に何とかできないものかと。

そこからまた私の模索と研究がはじまりまして、自分を実験台にしながら、また色んな人を観察しながら、その人が持っている、あるがままの豊かな才能を開花させるための新たな旅が始まりました。

このことは、有名になるとか、ならないとかという次元の問題ではなく、俳優が自分のイノチを輝かせて、表現する「本当の喜び」を感じてほしい
その喜びさえ感じられれば、モチベーションがどうのとか、そういう問題はもう、なくなってくるんですね。

自分の魂の奥底からの喜びさえ、自分で体感して感じることができれば、もうどういう風にでも、自分が人生を歩いていく力っていうのは、その源泉さえ塞がなければ、溢れてくるんですね。

俳優だけに関わらず、人間っていうのは表現する生き物で、生まれ持ったものじゃないですか?
生まれてオギャーオギャーって自分を表現しているわけですね。
お腹が空いたら本能としてオギャーオギャー、「お腹空いたよーー」って訴える。本来人間って表現することが「あるがままの姿」なんで、それは当たり前のことですよね。

上手い、下手じゃなく、真実を語る。そのために徹底的に訓練していきます。

勿論、表現にも次元の違い、レベルの深さはあります。俳優は表現することで「お客様を楽しませることが仕事」です。
お客様に「人間の真実の姿」を伝えるのが俳優の仕事。『俳優とは真実を語る者である』そう思っています。
真実のアクションでなければ、お客様は誰も感動しません。
「ああ、演技、演技、、、上手だね。」で終わり(笑)
なんだかわかんないけど感動した! とか、すごく辛かった、とか、すごく悲しかった、とか、人間の本当の喜び、本当の悲しみ、本当の怒り、そういう人間の真実を表さなかったら、俳優じゃない。恥ずかしい。
だから上手い、下手じゃなく、「真実を語る」

そのためには俳優としての心と体、この楽器を徹底的に訓練して、調律して、もう指の先から爪の先から、髪の毛一本に至るまで、その役に成り、役の人生を全て背負って、役としてその場にいることができなきゃ、お客さんに申し訳ない。
そのためにこそ、徹底的に訓練していきます。

初期のころは自分ととことん向き合って、自己認識を高めて、抑圧された感情があればそれを開放していく。

自我は、第1次反抗期、3歳頃にできはじめて、だんだんと確立していきますが、5、6歳頃までは、「何がどうしてこうなった」という判断ができないので、親の何気ない態度によって、例えば、「いい子で居ないと愛されない」という間違った思い込みをして、愛されるために「自分の本当の想いを抑圧」してしまうんですね。
そうすると、それがどんどん、どんどん強固になっていって、一般的に言われる感情ブロックっていうのが出来てしまって、これがある限り、いくらテクニックを「あーだこーだ」言っても、真実の感情表現がかなわないんです。
初期のころは、それら自分自身と、とことん向き合って抑圧された感情を開放してく。俳優のベーシックなスキルとしての「演技の本質」を体得する訓練と、感情開放と並行して行って相乗的に楽器を練っていく。っていうことをやっていく。本当に一回のワークショップで顔が「パーン」と別人のように変わったりします。それがすごく嬉しいんですね。

抑圧されたものをとっぱらって、その人本来の顔になると、感動する美しい顔になる。

来た時は「ぼーっ」と「どよーん」としたエネルギーが、レッスンやっていくと、どんどん、どんどん「ぱぁーーっ!」と顔が開いて花が咲くんですね。
それはタンポポかもしれない、すみれかもしれない、ヒマワリかもしれない、大輪のバラかもしれない。
それぞれに生まれながらにして、必ずその人の花があるんですね。その華を咲かせればいいと思うんです。どんな花が咲くか、種は自分の中にあるんですから。
どんな花が咲くか見てみよう。いいじゃない? 咲かせてみれば・・・。そのためにこそ、自分自身と向き合って、抑圧を開放して、道徳的な観念や、規制概念、こうしないと嫌われる、ああしないと好かれない、自分を縛っているものをどんどん取っ払っていく。
これが取れていくと、本当に美しい顔になる。輪郭もはっきりくっきりとして輝きだす。その人の魂が前に出てくるんですね。もうそれは、目が細いとか、花が上向いてるとか、口が人よりちょっと大きいとか、そういった造作の問題ではなく、美しくなるんですね。もう、感動する美しさです。これが私見たいために、やってます。

今の自分の真実を誠実に語れば、豊かな本当の自分自身の人生を歩める。

「真実を語る」って言われても、最初の頃はわからないんですね。
それくらい自分の本当の気持ちっていうのが曇ってしまっていて、どれが自分の本当の気持ちなのかが、わからなくなっちゃってる。
「“自分の本当の気持ちを表現していいんだ” と、生まれて初めて知りました」という人も居てこれには泣けました。
だからいいよ、今、今、今の瞬間瞬間に真実を言う。
「自分自身の真実を語る」っていうことだけ、「心に一つ置いといて」っていつも言うんですけど、それが凄く大事です。
自分が本当に感じていることは、上がってきているのに、ブロックがあると止まっちゃう。俳優は、本当に自分自身が感じた事こそが、リアリティーとなってお客さんに届くわけで、真実でないものは届きませんよ。
お客さんの感受性は凄いですよ。そのお客様に〈雑なる物〉を届けちゃダメですよね。役としてですが、使うのは自分の中にある感情ですから、真実を語らないと。
能を観に行った時に、客席に向かって歩んできた時、「ぶわーーーっ」って、物凄いエネルギーの圧を感じて、「凄いな」と、この波動を伝えなければ、プロの俳優とは言えない。だからそれには真実を語ってください。
真実の素粒子のパワーは凄いです。
劇場の隅まで拡散していきます。
それには、「今に生きること」これ強調していいます。
人って大概、過去に生きたり、「未来が心配だな、あれどうしよう、これどうしよう」とか、過去のこと思い出して、「あれ失敗だったなーー」とかに生きちゃうんですけど、実のところ、過去と未来って、今、この中に(自分の中)に一緒にあるんですね。未来も今この中にあるんですね。
だから、この今、今、今の選択を、雑なる物を取っ払って、今の自分の真実に、今、今、今に生きていけば、必ず行き着く先は絶対に真実になるんですよ。
これ役を掴むときも同じです。迷っていたらどこにも行きつかないです。
「決めて進む」
違ったら、あっ、間違えたって戻ってくればいいんですよ。
また真実の今ここに。それまでの行程は、決して無駄ではないんです。
自分の血肉に必ずなっている。
偽りから出発したものは偽りにしかたどり着かないです。
これ当たり前なんですけど、人間ってやってしまいます。
欲が偽りを創りだすんですね。
今今今、自分自身に誠実に、真実、真実、今、今、今、今・・・・。
これが悪い方向に行くわけがないです。大事にしてほしいです。
真実から出発すれば、必ず豊かな、本当の自分の人生を歩むことができます。

本格的演技クラス idea actors school 主催・演技講師 皆川 眞澄みながわ ますみ

俳優はお客様に人間の真実を伝えるのが仕事。

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